Balance改善整体Anchor

元クルーズ船スパ勤務セラピストの人生を幸せにするヒント

クルーズ船スパの面接を受ける (面接会場にて)

 

Balance改善整体Anchor

姿勢改善セラピストのミサです。

 

前回の続きです。

 

当日のトラブル(というほどのものでもないですが…)を乗り越え、

クルーズ船スパ運営会社スタイナーの採用面接へ向かいました。

 

会場に着くと、メールのやり取りをしていたリクルーターが出迎えてくれました。

時間になるまで、待合スペースで待っていてとのこと。

先に到着していた白人の女の子たちが、グループになっておしゃべりをしています。

みんな、髪の毛をビシッとまとめて、赤い口紅、濃い目の化粧。

まさに、ザ・スタイナー、といった雰囲気。

アメリカの青春映画とかに出てくる、チアリーダーの女子軍団に気後れするカースト下位の転校生の気分です。

そこにはもう座れるソファも、入っていく勇気もありません。

が、ひるんだわけではありません。

雰囲気にのまれたわけでもありません。

私には頑張ってきた自負と、若い子に負けないぞという気概があります。

とりあえず空いている席に座り、志望動機の確認を行いました。

 

しばらくすると、私のそばに座った子がいて、その子と挨拶をしていたら、

面接会場に移動するように促されました。

 

会場はマッサージスクールの講義室といった感じでした。

施術ベッドが10台ほどのスペースに、椅子が並べられ、

正面のスクリーンには、リクルーターが船上勤務の時の動画が流れていました。

マッサージセラピストだけではなく、ビューティシャン、美容師、フィットネストレーナー、船のスパで働く職種みんな一緒に面接です。

 

まずリクルーターから挨拶、面接の流れ、注意事項の話がされました。

そして、会社についての小冊子が配布され、

船での勤務について、給与のこと、保険のこと、

面接合格後に行くロンドントレーニングのこと等々の説明が続きます。

ここまでで、想像と違う、できないと思う人は、

面接を辞退してください、と言われました。

誰も帰る人はおらず、面接パートに進みます。

 

スクリーンに、志望動機を含む質問が映し出されました。

その質問に答えるスピーチを、一人ひとりが全員の前で、挙手制で行います。

  • どんな資格を持っているのか
  • Target (ノルマ) のある仕事をしたことがあるか
  • なぜ船で働きたいのか

確かこういう質問が7個くらいあったと記憶しています。

 

積極性をアピールした方がいいかなと思いましたが、

ほかのみんなが矢継ぎ早に手を挙げるので、私は最後でいいやとのんびり構えました。

 

自信のある子、緊張している子、ユーモアのある子、個性が出ます。

途中で詰まってパニックになりかけた子は、いったん休憩して、あとでやり直させてもらっていました。

 

あと私を含めてふたり、というときに、

「残っているのは私とあなただけだと思うけど、先にする?」

 と、少し年配の、ブロンドがシルバーになりかけの髪色の、

小柄だけどがっしりしている女性がこちらを振り向いて、私に尋ねました。

”After you.  I'll take the lucky last."

(お先にどうぞ。残り物には福があるから。)

私がそう返事すると、場の雰囲気が和んだような気がしました。

会場でアジア人ひとり。

多分、私が英語を満足に話せないんじゃないかと、心配されていたんじゃないかと思います。

 

ちなみに、その声をかけてくれた女性は、もうすぐ娘さんが結婚するので、

自分も何か新しいことを始めようと、船に挑戦することを決めたフィットネストレーナーでした。

私自身が最年長じゃないかと、来る前は思っていましたが、

本当にAge is just a number. 年齢はただの数字だと思い知らされました。

その女性は私より健康的だったし、年齢を言い訳にする必要もない。

もちろん彼女自身も、年齢のことは少し心配そうに言及しましたが、

リクルーターも、もっと年上の人もいるから大丈夫よーと全く気にしていません。

実際に、私もロンドン研修で60代のドイツ人と仲良くなりました。

 

さて、私の番です。

とにかく堂々と、姿勢よく、大きな声で臨みました。

みんなが応援してくれるような雰囲気で、すごくしゃべりやすかったです。

特にとちることも、意地悪な質問をされることもなく、無事に終わりました。

 

この時点で、2時間以上経っていたでしょうか。

全員のスピーチが終わったところで、いったん休憩。

美容師とフィットネストレーナーは別室に移動して、マッサージとビューティーのセラピストは同じ部屋でペアに分かれ、次は実技試験です。

 

つづく。